私は、

貴女がしたすべてを偽善なんて思わない。

貴女はその時ちゃんとそれをしたの。
それでその子は道路で最期を迎えずにすんだ。

確かに、死は怖いから。
私だって躊躇う。
私には出来たかわからない。
汚い、って、
きっと私も思ってしまう。

貴女がそう思ったように、私だってきっと同じことを思ったよ。


でも、その時にそれが出来たことを否定しないで。


貴女はしたの。
出来たの。
その時に無視だって出来た。
けど出来なかったから、やったことは決して悪いことなんかじゃない。

悪いことなんかである筈がない。
貴女は偽善ぶって、その子を道路から連れ出したんじゃない。

自分の良心に従って動いて何が悪いの？

貴女は偽善者なんかじゃない。

少なくとも私は絶対にそんなこと思ったりしない。


だから、自分を責めて泣いたりしないで欲しい。


その子のことを忘れるなんて出来ないと思うから、

忘れないで、

もしも助けられる命があるなら、その子の代わりに助ければいい。
代わりになんておかしいけど、無くした命は返らないから。
より多くを救う為に、生きていこうよ。

私も助けられる命を見殺しなんかにしないようにずっとずっと生きて逝くから。




私信です。